2013年8月27日火曜日

[Day 119] Report From Iron Mountain


水道屋、ガス屋、電気屋など、二期工事で多くの業者が入れ替わり作業をしていく。縦割りの日本式な考えのせいなのか、業者と話すと「ここは何になるのですか?」と平気で聞いてくる。何になるか分からないものをただ図面と現場監督の指示で仕事していく、その環境が自分には少し異常に思えた。

彼らとしては数日の仕事だけど、こちらとしては数十年単位で事を考えるレベルの話。施工主の意図や好みを反映して頂かないととても困る。良かれと思い独断で行ったことが本当に大きなダメージになるのはもう嫌だ。何もそれはツタだけの話ではない。



自分が出来ることは、なるべく顔が見える関係の範囲を広くし、互いの共通点を増やすことしか思いつかなかった。本当の意味で"仲良く"なりたいと思い、第三期工事、店舗工事を受けてくれるアトリエセツナさんに会いに山形まで向かった。







東北に何かと縁がある人生だと思っていたけど、山形に来るのは初めてだった。四方を山で囲まれ、その山がレイヤーのように重なって見える景色は甲府と似ているようにも感じた。自然に対する畏怖を感じる場所、この都会との距離感がとても心地良い。







アトリエセツナさんとトコトン話し合いをして、アイディアとイメージを共有する。お酒を片手に好きな音楽だったり冗談を交えた他愛のない会話ですら、自分がしたかった事のひとつ。本当は東京の今関わっている職人さんも一度は呑みながら語り合いをすれば、結果はもっと良くなったんだろうなと思ってしまう。



山形で今回のプロジェクトで関わる方達にお会い出来たのも嬉しかった。例えば、椅子の足のアイアン。アイアンの溶接などをやっている方に実際に会い、働く場所を見させてもらうだけで、こちらは思いが単純に強まる。その積み重ねがより良い物に変化するはず。


何より一番嬉しかったのは今回のプロジェクトで関わる方が自分とさほど年齢が変わらないこと。一つ何かキーワードを出すだけで話が広がっていく。相手の好きな物が分かって初めて本当に届けたい物が提供できるようになるともう一度信じたくなった。







とても充実した三日間でした。山形でお会いした方、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。蕎麦と日本酒が美味しいだけでこの場所を愛せると思いました。


また行きます。







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